日本はホラー映画や怪談など、「怖い」に関する文化が豊かですよね。
そのせいか、「怖い」に関する表現もいろいろあります。
たとえば、「ゾッとする」や「恐れおののく」、「背筋も凍る」や「身の毛もよだつ」などなど、枚挙にいとまがありません。
こうした表現に対応する英語表現を的確に伝えたいですよね。
そこで、今回は「怖い」に関する英語表現をまとめてみました。
Contents
「怖い」を英語にするときに気をつけたい2つのグループ分け
ふだん話しているとあまり意識しないのですが、日本語の「怖い」「恐ろしい」には2つのパターンがあります。
ひとつは「自分が恐怖を感じる」という意味の「怖い」。
もうひとつは、人やものが「恐怖を与える」という意味の「怖い」です。
たとえば、「私は犬が怖い」というのは前者の意味で、「あの人は怒ると怖い」は後者の意味ですよね。
実は、英語ではこれら2つのグループによって使い方がちょっと変わってきます。
「恐怖を感じている」という「怖い」を表す英単語と例文
それでは、最初の「自分が怖いと感じている」ほうの文脈で使うグループの英単語を見ていきましょう。
afraid
「怖い」という意味の英単語で最初に習うのがこの“afraid”でしょう。
基本単語だけあって、一般的にいろいろな文脈で使うことができます。
意味合いとしては、「怖い」という意味に加えて、よくないことがおこるのではという「恐れ」やそこから生じる「弱気」のようなニュアンスも含みます。
▶ I am afraid of dogs.
(私は犬が怖い)
▶ We were afraid that help might not be coming.
(私たちは、助けがこないのではと怖れた(不安だった)。)
※最初の例文に出てくる“be afraid of~”のかたちで、「~が怖い」という意味の熟語になります。
よく出てくるのでセットで覚えておきましょう!
scared
このscaredという単語も「怖い」を意味する基本単語のひとつです。
純粋に「何かにおびえている、ビクビクしている」という意味あいがあります。
虫や幽霊などが「怖い」のも、失敗するのが「怖い」のもこの単語で表現できます。
▶ My husband is scared of cockroaches so I always end up killing them.
(私の夫はゴキブリが怖いので、いつも私が退治する羽目になる。)
▶ Joe was too scared to tell his boss that he ordered the wrong material.
(ジョーは違う材料を発注してしまったことを怖くて上司に言えなかった。)
frightened
続いて、”frightened”という単語ですが、これは意味としては先ほどの”scared”とほぼ同じ。
強いていうと少しフォーマルな感じがする程度です。
▶ Don’t be frightened to speak out when you feel something is wrong.
(何かがおかしいと思ったら、怖がらずに指摘しなさい。)
▶ The only thing I am frightened of is losing trust from others.
(私が唯一怖れているのは、他人からの信頼を失うことだ。)
terrified
先ほど出てきた“frightened” の程度が大きくなったものが”terrified”です。
▶ He looked apparently terrified after the huge earthquake.
(大地震の後、彼は明らかに恐怖におののいていた。)
▶ The children must have been terrified when they got lost in a foreign country.
(外国で迷子になって、子どもたちはさぞかし怖かったことだろう。)
horrified
“horrified”はterrifiedと形も似ていて、ほとんど一緒の意味で使われることが多いですね。
ただ辞書で意味を比べると、horrifiedはどちらかというと「ショックを受けた」と言うニュアンスが強いです。
▶ I was horrified to find that the balance in my bank account was almost zero.
(銀行口座の残高がほとんどゼロになっていることに気づいてゾッとした。)
「恐怖を与える」という意味の「怖い」を表す英単語と例文
それでは続いて、もう片方の「恐怖を与える」という意味での「怖い」を意味する英単語をいくつか挙げてみます。
scary
“scary”という単語はこちらのグループで最も基本的な単語です。
人をゾッとさせるような「怖さ」を表現するのに使います。
▶ That movie was really scary.
(あの映画はホントに怖かった。)
▶ Last night I had a scary dream but somehow I can’t remember it at all.
(昨夜怖い夢を見たのだが、なぜかまったく思い出せない。)
dreadful
こちらもわりとよく使う単語。
dreadというのが英語で「恐怖」という意味。そこに-ful(~がいっぱいの)という接尾辞がくっついてできた単語です。
▶ At that time, we had no idea how dreadful this virus could be.
(そのとき、我々はこのウイルスがどれほど恐ろしいものかまったく分からなかった。)
The war put millions of people into a dreadful situation.
(その戦争が何百万という人々を恐ろしい状況に追い込んだ。)
creepy
この単語は”creep”という動詞からきています。
“creep”というのは虫などが「這いずり回る」という意味。
そこから、苦手なものや気持ち悪いものをみたときに感じる本能的な「怖さ」を意味します。
▶ Keeping parasites in your body to reduce weight is a creepy idea.
(体重を減らすために体内に寄生虫を飼うなんて、ゾッとする考えだな。)
▶ There is something creepy about the abandoned hospital in my neighbourhood.
(近所にある廃病院には何か不気味なところがある。)
spooky
この”spooky”と言う単語は、お化けとか幽霊などに関する「怖い」という意味でよく使う単語です。
▶ Many Japanese have experienced this spooky phenomenon called “Kanashibari.”
(多くの日本人が「金縛り」というこの恐ろしい現象を経験したことがある。)
▶ I wonder why children love this kind of spooky stories.
(なんで子どもって、この手の怖い話が大好きなんだろう。)
「怖い」をあらわす英語の慣用句3つ
最後に、「怖い」をあらわす英語の慣用句も覚えましょう。
ちなみに、これらはすべて「自分が恐怖を感じる」ほうの表現です。
hair stands on end
まさに日本語でいう、「身の毛もよだつ」に相当する表現です。
▶ My hair stood on end when I realized that I was talking to someone who had just escaped from a jail.
(刑務所を脱獄してきたばかりの人と話していると気づいたときには身の毛もよだつ思いだった。)
quake in one’s boots
直訳すると「ブーツの中で足が震える」ですね。
そのまま「(足が)恐怖で震える、ガクガクする」という日本語がぴったりあてはまります。
▶ I was quaking in my boots when the whole building started to collapse right in front of me.
(建物ぜんぶが目の前で崩れだして、私は恐怖に震えていた。)
blood runs cold
これもそのまま、「血が凍る」という意味ですね。
十分怖さが伝わってくる表現ではないでしょうか。
日本語でいうと「ゾッとする」「(恐怖で)血の気が失せる」がちょうどいいのではと思います。
His blood ran cold to hear that there was a massive landslide in his hometown where he left his family.
(家族を残してきた地元の町で大きな地すべりがあったと聞いて、彼は血も凍るほどの恐怖を感じた。)
まとめ
英語にも、日本語と同じくらいいろいろな「怖い」(恐い)を意味する英単語と慣用句のバリエーションがあります。
まずは基本的な単語を覚えておいて、そこから徐々ににニュアンスに応じていろんな単語を使い分けていきましょう。
この記事が英語力アップのお役に立てば幸いです。
コメントを残す