高校入試で出題される英文法のうち、頻出事項にしぼってお伝えする「入試必須英文法」のコーナーです。
今回のテーマは「進行形」です。
文法のルールの説明だけではなく、日本語に訳すときのポイント、ニュアンスのところまでを解説していきますので、英語が苦手な人から、より高度なレベルを目指す人までお役に立つ内容だと思います。
ぜひ最後までご覧くださいね。
現在進行形に関する基本ルール
まずは進行形に関するもっともベーシックなところからです。
進行形、というのは、「~している」「~していた」というように、ある動作が一定時間続いていたことを表現するものです。
英語では 「be動詞+一般動詞の進行形」の組み合わせでこれを表現します。
最初に、今「~している」という、「現在進行形」から基本形を例文でみてみましょう。
例文
▶ My brother is reading a book now.
(私の兄は、今本を読んでいます。)
▶ I am having breakfast with my friends.
(私は友達と朝食を食べています。)
▶ The students are studying English.
(その学生たちは英語を勉強しています。)
現在進行形の否定文は、be動詞とing形の間にnotを置きます。
▶ My brother is not reading a book now.
(私の兄は今、本を読んでいません。)
▶ I am not having breakfast with my friends.
(私は友達と朝ごはんを食べていません。)
▶ The students are not studying English.
(その学生たちは英語を勉強していません。)
また、疑問文はbe動詞を一番最初にもってきます。
答え方はYes/No + 主語 + be動詞という順番になります。
(あなたは今、英語を勉強していますか?)
▶ Yes I am. / No I am not.
(はい、しています。 / いいえ、していません。)
現在進行形の文を正しく書くポイントは、
・主語とbe動詞を一致させる
・一般動詞の進行形(~ing形)のスペルを正しく書く
という2つです。
ひとつ目のポイントは中1で最初に習う内容ですから、もしここでつまづいている人は一旦最初に戻って復習しましょう。
もうひとつのポイントである動詞のing形についてお悩みの中学生は多いですよね。
ただ、パターンさえおさえておけばあとは機械的にingをつければいいので大丈夫です。
以下、特殊な形をまとめてみました。これ以外は普通にingをつければいいですよ。
⇒最後のeを取ってingをつけるのがルール。
例: have⇒having, take⇒taking, come⇒coming, smile⇒smiling, write⇒writingなど
(2)動詞の最後が短い母音+子音で終わる
⇒最後の子音を2つ重ねてingをつけるのがルール。
例:sit⇒sitting, put⇒putting, get⇒getting, cut⇒cutting, drop⇒dropping, stop⇒stopping, swim⇒swimmingなど
(3)アクセントが単語の一番後ろに来ている
⇒最後の子音を2つ重ねてingをつけるのがルール。
例:forget⇒forgetting, admit⇒admitting, begin⇒beginning, control⇒controlling など
(4)動詞の最後が”i+e”で終わる
⇒i+e=yに変えてingをつけるのがルール。
例; die⇒dying, lie⇒lying, tie⇒tying など
高校入試レベルでは、ここに挙げたものを覚えておけばほぼ間に合います。
【例文】
▶ I am visiting my relatives in Osaka next week.
(わたしは、来週大阪にいる親戚を訪問する予定です。)
▶ Are you taking a day off tomorrow?
(あなたは明日お休みを取る予定ですか?)
両方とも、先の話なのに「~しています」ではおかしいですよね。こういうパターンもある、というのを頭の片隅にとどめておいてもらえればと思います。
過去進行形に関する基本ルール
現在進行形をマスターすれば、過去進行形はほとんど苦労せずに理解できます。
形の違いはbe動詞が過去形であることだけ。
ですので、wasやwereを使うところだけが現在進行形と違う点です。
(彼は本を読んでいました。)
▶ The children were studying English.
(その子供たちは英語を勉強していました。)
否定文や疑問文の形も現在進行形と同じ。とても楽ですね。
なお、過去進行形では、when~と組み合わせて、「○○のとき、~していた」という形になることが多いのでセットで覚えておきましょう。
(私が家に帰ってきたとき、兄はテレビを見ていました。)
▶ She was looking for something when I saw her in classroom.
(私が教室で彼女を見かけたとき、彼女は何かを探していました。)
進行形にできる動詞、できない動詞
進行形でよくある間違いとして、likeやknowなどの「状態動詞」は進行形にできない、というのを聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
これ、ホントは正しくないんです。状態動詞でも、進行形にできてしまうものは多いですよ。
ただ、そういう動詞は、現在形で使った場合と進行形にした場合意味が変わってしまう、というのが正しい説明になります。
その前に、「状態動詞」って何?と思われるかもしれませんね。
例としてはこんな単語があります。進行形を目にする確率が特に低いものは赤字で示しました。
(1)ずっと続く状態を表す動詞
⇒ be, belong, have, own, resemble など。
(2)思い・考えを表す動詞
⇒ think, believe, find, consider など。
(3)記憶に関する動詞
⇒ forget, remember, know, understand など。
(4)好き嫌いなどの気持ちを表す動詞
⇒ like, love, hate, want, hope, wish
では、このような状態動詞を進行形にするとどう意味が変わるのかというと、
・現在形のまま=「変わらない性質」に重点を置いている
・進行形にする=「今起きている変化」や「一時的な動作」に重点を置いている
という差がでます。
例文でみてみましょう。たとえば、understandというのは上にもあるとおり、状態動詞の仲間です。
ですが、ing形にするとこんな感じで意味が変わります。
▶ He understands English.
(彼は英語を理解します)⇒英語を理解する人だ、という「変わらない性質」の話
▶ He is understanding English.
(彼は英語を理解しつつあります)⇒英語の理解が進んでいる、という「今起きている変化」の話
ここまで知っていれば、高校入試はほぼどんなところでも大丈夫ですよ!
まとめ
英語の現在進行形と過去進行形についてかんたんにおさらいしました。
動詞のing形のパターンや、進行形のスペルの注意点、進行形になる動詞、ならない動詞など、ルールが多いですが一旦覚えてしまえば後が楽です。
この記事を参考に、ポイントをしっかり整理しましょう。
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