「珍しい」を英語で言いたいときの、英単語5つの使い分けを例文で解説。

珍しい(めずらしい)、という単語は日本語でもかなり使う機会が多いのではないでしょうか。

「あの人があんなこと言うなんて珍しいね」とか、
「ハワイで雨に降られる珍しい経験をした」とか、
「うちの会社には珍しく、他社に先駆けて商品を解決した」とか、

いろいろなシチュエーションで使うこの「珍しい」という単語。
英語でもいろいろな言い方があります。

この記事では様々な「珍しい」を意味する英単語の意味・ニュアンスの違いを、例文を使いながら解説していきます。

 

「珍しい」の基本英単語はこの2つ

和英辞典などで「珍しい」をひくと、おそらく最初に出てくるのは

  • rare
  • unusual

という単語でしょう。

まずはこの2つの基本英単語を、意味の違いにフォーカスしてマスターしましょう。

 

基本単語1:rare

最初の”rare”ですが、日本語でも希少価値が高いものを「レアもの」なんて言いますよね。

”rare”のあらわす「珍しい」は「めったにない」「貴重だ」というニュアンスになります。

例文

▶ He likes collecting rare coins.
(彼は珍しいコインを集めるのが好きです)

▶ In Egypt, rainfall itself is a rare event.
(エジプトでは、雨が降ることそのものが珍しい出来事です)

▶ Yanbaru-kuina is a rare type of bird which can be seen only in Okinawa.
(ヤンバルクイナは沖縄だけで見られる、珍しい種類の鳥です)

基本単語2: unusual

もうひとつの”unusual”ですが、これはもともと”usual”(ふつうの)という単語がベースになっています。

そこに”un”という、反対の意味を表す接頭辞(単語の頭につくパーツ)がくっついて、

“un+usual=unusual”という形。

なので、”unusual”という英単語は「普通ではない」「いつもの様子から外れている」という意味での「珍しい」になります。

例文

▶ In 2003, an unusual number of typhoons made landfall in Japan.
(2003年には珍しい(尋常でない)数の台風が日本に上陸した)

▶ It’s unusual for him to say things like that.
(あんなこと言うなんて、彼にしちゃ珍しいね)

▶ The scientists are concerned about the unusual disease.
(科学者たちは、その珍しい病気を不安に思っている)

「普通でない」という響きからもおわかりのとおり、文脈によっては”unusual”は若干ネガティブな響きをすることがあるということも頭の片隅においておくといいですね。

 

MEMO
逆に、「そんなの珍しくもないよ」とか「よくあることだよ」というのは英語で
“It is not unusual.”といいます。会話でもよく使うフレーズですので、セットで覚えておくと役に立ちますよ。

 

他にもある、「珍しい」を表す英単語・フレーズ

上にあげた”rare”や”unusual”のほかにも、「珍しい」を意味する英単語やフレーズがあります。

主には以下の3つの単語を覚えておくと便利です。

  • uncommon
  • unique
  • scarce

それぞれの使い分けをみていきましょう。

「珍しい」を”uncommon”で表現する

まず、ひとつ目の”uncommon”ですが、これは先ほどのunusualと同じように「un+common=uncommon」という成り立ちです。

Commonというのは英語で「ありふれた、普通の」という意味なので、uncommonはその逆で「あまりない」「珍しい」という意味になります。

使い方もほぼunusualと同じと考えていただいてかまいません。

例文

▶ It is not uncommon for people to get sick when they travel to a different country.
(他国へ旅行したときに具合が悪くなるのは珍しいことではない)

▶This type of flu is uncommon in European countries.
(このタイプの風邪はヨーロッパの国々では珍しい

▶ It is still uncommon for Japanese people to hop around jobs.
(日本人にとって、次々と職を変えるのは今でも珍しい

「珍しい」を”unique”で表現する

次の”unique”ですが、これは「他にあまり例がない」「独特の」というニュアンスの「珍しい」を意味する単語です。

したがって、最初に出てきたrareに近い使い方になります。

例文

▶ Japan has a lot of unique customs that are not seen anywhere in the rest of the world.
(日本には、世界の他の場所では見られない珍しい習慣がたくさんある)

▶ The biologists are interested in the unique DNA sequences of this insect.
(生物学者たちは、この昆虫の珍しいDNA配列に興味を持っている)

ちなみに、uniqueという単語はスペルも独特ですよね。最後のqueがポイントです。

注意
日本語で「あの人はユニークだね」というと必ずしも悪い意味ではありませんが、英語で人に対して”unique”を使うとややネガティブな意味合いになります。
使うときは注意しましょう!

「珍しい」を”scarce”で表現する

最後の”scarce”ですが、これは「希少だ」「乏しい」というのがもともとの意味です。

この単語もrareに近いのですが、ちょっと違うのは、rareは「もともとの数量が少なくて珍しい」、”scarce”は「たくさんあったものが減ってしまって珍しい」という意味であるというところ。

例文
文章

Nowadays a person with that much hospitality is really scarce.
(近頃、あれほど心の温かい人は本当に珍しい(少なくなった)。)

A few scarce Japanese prints were put up for auction in New York.
(数点の珍しい日本の版画が、ニューヨークでオークションにかけられた。)

MEMO
このほか、熟語で”as scarce as hen’s teeth”という表現があります。
「非常に少ない」という意味なのですが、直訳すると「鶏の歯と同じくらい少ない」ということ。
日本語とまったく感覚が違って面白いですね。

まとめ:「珍しい」の種類を意識して単語を使い分けよう

「珍しい」という意味を表す英単語を、例文とともにご紹介してきました。

思ったよりたくさん単語があると思われたかもしれませんね。

使い分けのポイントは、言いたい「珍しさ」の種類にフォーカスすることです。

「変わっている」に重点を置いた「珍しい」なのか、「あまり見かけない」という意味なのか、はたまた「異常だ」といいたいのか。

これらによって使う単語が微妙にかわってきますので、この記事を参考にして、自分の言いたいことにぴったりあった表現を使い分けてみてくださいね

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