英検2級のまとめ(勉強方法、勉強時間、難易度、合格率、おススメの参考書・過去問)

日本人ならきっとほとんどの人が聞いたことのある「英検」。

英語の資格試験としてはもっともメジャーなものですよね。

そんな英検の試験概要から難易度、学習時間の目安や費用までを一挙にまとめてみました。

この記事では英検2級について特集しています。

※情報量が増えてしまったので、興味のあるところを目次をつかって拾い読みしていただけたらと思います。

この記事のダイジェスト

長文記事になってしまいましたので、先にお伝えしたい事を要約しますね。

  • 英検2級は高校卒業レベルの英語力の証明。TOEICだとざっくり500点レベル。
    英語の得意な中学生から、英語をやり直したい社会人まで、幅広い層の人に向いてます。
  • 試験は年3回。
    合格率は1次試験で3割前後、2次試験で8割前後なので、1次対策が重要!
  • かかる費用は受験料も含め独学でも1万円程度。
    通学の必要はなく、オンライン教材なら同じくらいの金額で間に合う。
  • 学習時間は100時間から150時間程度。(高校基礎レベルの英語力前提)
  • 学習ツールは紙の問題集に加え英検ネットドリルスタディサプリが有効。

英検2級の概要

英検2級のレベル・難易度

英検2級は「高校卒業程度」のレベルとされています。

したがって難易度も「高校卒業レベル」ということになります。

また、2級から試験科目にライティングが加わるのが特徴。

だいたい80語から100語くらいの記述が必要になりますので練習必須です。

英検協会のサイトにはこうありますのでご参考まで。

2級は、準2級までしっかりつけてきた力を実生活の様々な分野で応用できる力を身につけている級で、レベルは高校卒業程度とされています。社会生活に必要な英語を理解し、使用できることが求められます。入試優遇、単位認定、センター試験対策、さらに海外留学や社会人の一般的な英語力の条件として幅広く適用されます。試験内容は、一次試験(筆記とリスニング)と二次試験(面接形式のスピーキングテスト)に分かれています。

 

試験日程

英検2級の試験は年3回行われています。

  • 6月(2次試験は7月)
  • 10月(2次試験は11月)
  • 1月(2次試験は2月)

なお、英検にはダブル受験という制度があり、隣接する級(準1級または準2級)と同時に受験できます。

わたしも1回やったことがありますが、結構ヘトヘトになります・・・。

気合が載っているときにおススメです笑

受験料&申し込み方法

まずは受験料から。

  • 本会場:5,800円
  • 準会場:5,400円

本会場と準会場の違いですが、これは簡単にいうと、

  • 本会場→英検協会が自分で管理する会場
  • 準会場→学校や塾など、団体申し込みで使われる会場

ということです。

学校で申し込まれる皆さんは基本的に準会場、それ以外の一般受験組は本会場だと思ってもらえばいいでしょう。

申し込み方法は個人・団体で異なります。

またインターネット、書店など、窓口もいろいろなのでHPから自分にあった申し込み方法を選びましょう。

おススメはやはりインターネット申し込み。

締め切りも長いし、英検IDを入手すれば合格通知も早くみられるので。

いずれにせよ、ざっくり言うとこんな感じ。

  1. 受験申込み&受験料払い込み
  2. 一次受験票到着
  3. 一次試験
  4. 一次試験の結果&二次受験票(合格の場合)到着
  5. 二次試験
  6. 合格!

という流れになります。

MEMO

ちなみに、英検は3級以上なら海外にいても受験可能です。

イギリス(ロンドン)・アメリカ(ニューヨーク・ロサンゼルス・ホノルル)に会場があります。

試験日や受験料、申し込み方法が国内の場合とはちょっと違うので、これもHPで要確認ですね。
英検HP https://applyab.eiken.or.jp/

出題範囲・試験時間・合格水準

  • 出題範囲:高校卒業レベルの内容(詳細は以下)
  • 試験時間:筆記85分+リスニング約25分の合計約110分
  • 合格水準:英検CSEスコアで1,520点

まず出題について。詳しく見ると以下の図のとおりです。


(画像出典:http://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_2/detail.html

試験時間は筆記85分と長いように思えますが、ライティングでハマったりするとあっという間に時間がなくなるので油断できません。

また、リーディングもそこそこ長いものが出題されますので、1分あたり100語くらい読めるように練習しておくといいですね。

次に合格水準ですが、昔はとにかく全問題数の65%くらいを正解すれば合格!となっていました。

ところが今は上記のCSEスコアによる判定となり、一律で何問くらい正解すれば合格というのがわかりにくくなっています。

また、リーディング、リスニング、ライティング、そして二次のスピーキングそれぞれでスコアがあるので、どれかを捨てるというわけにもいかなくなっていることも知っておいたほうがいいでしょう。

【合格の目安について】

そうはいっても目安を知りたい!というお声もあるかと思いますので、あくまで主観ですがざっくり一次試験の合格水準をお示しします。
(参考です。合格水準を保証するものではありませんので念のため・・・)

【英検2級(一次)合格の目安】

・語彙・文法問題+長文読解の合計で6割前後
・ライティングは内容・構成・語彙・文法の4項目(各4点満点)合計で6割超
・リスニングは全体を通じ7割程度

分野ごとの得意・不得意もあると思いますので、取れるところで上積みするというのが基本的な作戦です。

そのためには早いうちから出題形式にそって練習しておきましょう。

合格率

残念ながら、公式には英検2級の合格率は公表されなくなってしまいました。

古いデータでは、1次試験の合格率が25%-30%程度、2次試験は80%程度というのが目安です。

おそらく今もここから大きくは外れていないでしょう。

英検2級の出題傾向

ここでは英検2級の過去問を参考に出題傾向をみていきます。

まずは1次試験。

先ほどの図のとおりですが、大きくは

  • 語彙・文法問題
  • 読解
  • ライティング
  • リスニング

の4つに分かれています。

語彙・文法問題

問題数が一番多いところです。英検の全体的な傾向なのですが、ここは割と大事。

パターン化された問題が多いのでしっかり練習して得点源にしましょう。

過去問を使った反復練習がもっとも効果的なパートです。

読解

リーディングは3題。最初の1題は空欄に適切な語句を補う問題で、あとの2題は英文の内容に関する質問に答えるものです。

受験でよく見るような形式なのでとっつきやすいと思います。出題される文章は説明文やeメールが多いですね。

話題はバリエーションに富んでいて、学校や仕事の話から歴史、自然科学、医療など多岐にわたります。

とはいえ、あまり専門的な単語は出ません。むしろ話の流れや論理展開をきちんと追えるようにしておくのが先決。

ライティング

主に日常生活に関するお題が与えられて、それに対する意見を書くという形式です。

英語のライティングには一定の「型」がありますので、まずはそれを覚えるのが高得点をとる近道。

慣れてしまえば時間をかけずに回答できるようになりますよ。

リスニング

全部で30問。はじめの15問は2人の会話に関する質問に答えるものです。TOEICのPart3に似た感じですね。

後半の15問は物語や説明文の一部を聞き、内容に関する質問に答えるというもの。

同じくTOEICのPart4のようなイメージ。英文は1度しか放送されないので集中力が要求されます。

リスニングは適宜メモを取るようにするのがコツです。

スピーキング(面接)

続いて2次試験のスピーキング。

試験官との1対1の面接となっています。

英語を話すのは緊張しますよね。

でも形式は決まっていますのでご安心を。


(画像出典:http://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_2/detail.html

最初の音読で心を落ち着けつつ、次の質問への準備をします。

音読は発音もさることながら、むしろ英語らしいイントネーション(抑揚)のつけ方や、単語のアクセントを正しく使うことを重視するほうがいいでしょう。

面接官の質問がわからなければ訊き返す勇気も必要。

MEMO
コミュニケーションを取ろうとする「態度」(Attitude)も採点の対象になっています。

英検2級取得のメリット

多くの人にとって、英検を取ることのメリットはたくさんあります。

むしろやらない方が損と言っても過言ではないくらいです。

中学生・高校生にとってのメリット

中学生のうちに英検2級まで取得できる実力があれば、高校受験においてはほとんど困ることはないでしょう。

また、英検2級をもっていることで推薦入試でも優遇されたりとメリットが多いので、手が届くのであればぜひ取得しておきたいところ。

高校生も同じです。

高校1,2年生のうちに2級を取得することは大きなアドバンテージになります。

大学受験も一部の難関校を除けばほぼ2級のレベルと変わらないので、よい実戦練習にもなります。

また、2級の学習で得られる語彙・文法の知識はセンター試験(もうすぐ変わりますね)にも有効です。

大学生・社会人にとってのメリット

英語を学びなおしたいと思っている大学生・社会人の方には英検2級が最初の目標としてピッタリです。

なお、少し古いですが日本でTOEICを主催する国際ビジネスコミュニケーション協会が2010年に英検取得者とTOEICのスコアを比較した資料があります。

これによると、英検2級取得者の平均TOEICスコアは517点。そのプラスマイナス100点くらいがボリュームゾーンです。

就職や転職などでアピールする英語力はだんだん上がっている昨今ですが、まずとっかかりとしては2級くらいからが望ましいというのがお分かりいただけるかと思います。

英検2級の勉強法とそのメリデメ

英検2級に合格するために、独学でいくか予備校などに通うか?という疑問にお答えします。

結論からいうと、「独学でも十分手が届くレベル。ただし過去問対策はしっかりやること。」です。

一方、久しぶりの英語なので不安でどうしても誰かに手ほどきしてほしい・・・ということなら、通学ではなくオンラインでの学習がベスト。

独学で英検2級対策

独学のメリット

独学で英検2級の対策をするメリットはなんといっても「お金がかからない」ことでしょう。

必要なのは問題集と参考書くらいなものです。

受験料を入れてもせいぜい1万円前後で取り組めるくらいの予算感になります。

また、学習のペース配分や学習する時間も自分で決められるので、計画的に進める自信がある人に向いています。

独学のデメリット

英語を久々に勉強しなおそう!と思って英検2級にチャレンジすると、意外とてこずる可能性があります。

その結果、英語そのものがイヤになってしまったら元も子もありませんよね。

あとは目測を誤って思ったより時間がかかってしまうこともありえます。

これもモチベーション管理上よろしくない。

人間、目標にいつ到達できるか分からなくなると非常にストレスを感じますし。

ほかにありそうなのは、試験対策を重んじるあまり知識が「付け焼刃」になりがちなこと。

テクニックだけで試験を突破するクセやついてしまうと、語学のように積み重ねが必要なものでは必ずどこかで泣きをみますからね・・・。

通学で英検2級対策

通学のメリット

資格試験対策をやっている予備校に通う最大のメリットは「最短経路、かつ分かりやすく教えてくれる」こと。

向こうも商売ですから、生徒を合格させてナンボです。

そのためにどこのスクールもいかにして効率よく生徒に理解させ、合格レベルまでもっていくかというノウハウの開発にしのぎを削っています。

どこかで英語に苦手意識を持ってしまった人や、自分は理解が遅いな・・・と思う人にはスクールの活用が選択肢になるでしょう。

通学のデメリット

当たり前ですが、スクールに通学すればお金がかかります

あと忘れてはいけないのが時間もかかること。

これらの追加コストと、英検2級合格というベネフィットをよく比較したうえで通うかどうか決めましょう。

英検2級の勉強法、かかる時間は?

独学の勉強時間

独学の場合は、現在の英語のレベルにもよりますが、おおむね100時間~150時間といったところ。

高校英語の基礎がわかっている前提でしっかりやれば2,3か月で何とかなります。

※現在の自分の英語力で2級に到達できそうかわからなければ、英検の公式HPにあるレベル診断を活用しましょう。

これ、とっても便利なのですがあまりおススメされてないので、私が全力でご紹介します笑

独学のおススメ参考書・過去問

独学で英検2級合格を狙うのであれば、ひたすら問題集のやりこみに徹するのが一番の近道です。

英検2級の問題集は本屋さんにいけば死ぬほどいっぱい置いてあります。

逆に多すぎてどれを選んでいいか分からなくなると思いますが、そういうときは「王道」をいくのが一番。

私がおススメしたい「王道」はこちら、旺文社のシリーズです。

予想問題ドリル】

 

過去6回全問題集】

基本的に上の2つで十分ですが、語彙に不安がある人は単語帳も併せて購入するといいですよ。

出る順パス単】

なおオンライン派の方には、同じ旺文社の教材を一気にまとめて使うことのできる「英検ネットドリル」も便利です。

上記の3冊がすべてまとまっていることに加え、ネット上で学習できるので場所も時間も選びませんし、重たい本を持ち運ぶ必要もなし。

特にいいのが、リスニングの勉強もすぐにできることです。

英語でリスニングの勉強をするときに、いちいち参考書からCDを取り出して聞くのって面倒じゃないですか?

それに、家以外の場所ではまったくリスニングの勉強ができないというのも不便といえば不便。

その点、英検ネットドリルはイヤホンさえあればスマホでもリスニングの問題を聞いて練習できます。

また、単語や熟語の意味もワンクリックで教えてくれたり、間違えた問題だけを復習できる機能もついていて、英検に特化するという意味では非常に効率的なツールです。

価格は11,000円(税込)

紙の参考書をそろえるよりもお値段は高いですが、こうしたサポート機能が充実していることからすれば気にする必要もないレベルでしょう。

1年間の期限つきですが、利用者の90%が合格しているということからもその効果のほどがわかります。

旺文社の英検対策問題集とCDがひとつに【旺文社 英検ネットドリル】

独学の勉強方法

英検の場合、ボキャブラリーの有無による影響がものすごく大きいです。

したがってまず最初にやるべきは単語力の強化。

幸い、頻出単語を網羅している単語集も売られていますので、まずはここをきっちり固めましょう。

それがないと次の読解でも苦労します。

リスニングは細く長く練習を続けること。筋トレと同じだと思ってください。

2級くらいになってくるとスピードもそこそこ速いですし、何せ1回しか聞けません。

もし、どうしても正答率が上がらないようなら、ひとつレベルを落として準2級に戻る勇気も必要です。

ライティングはとにかく「型」をマスターすること。

英作文ですら苦労したのに、100語も書けないよ・・・と思ってしまうかもしれませんが、基本となるフォーマットさえ身に着ければそれだけで2,3割は語数が埋まってしまいます。

残りを自分の言葉で書けばいいので、実はそこまで負担ではありません。

意外とみんなライティングは苦手意識が頭から離れないので、ライバルに差をつけるならここです。

通学の勉強時間

スクールを使うならだいたい1,2週間から長くても1か月あれば英検2級の対策は可能。

ですが、はっきり言って英検2級のためだけにわざわざ予備校にまで通うことはないと思います。

学生であれば自分が今行っている塾に行って「英検対策して!」と先生に言えばOK。

大学生や社会人の方も、忙しい中英検だけのために割ける時間は限られてますしね。

ただ、どうしても今まで英語が苦手だったし、高校英語もかなりあやふやなので多少お金と時間をかけてもきちんとやりたい!という方にはオンラインでの学習をおススメしたいと思います。

なぜオンラインにこだわるかというと、ひとつは通学時間がもったいないから。

往復の時間を使って英単語でも覚えたほうがよっぽど効率がいいです。

それに、通うより断然安いです。

さすがに独学よりはお金がかかりますが、今は月数千円でフルラインナップの講義を聞けるところがたくさんあります。

あと忘れてはいけないメリットがもう一つ。

それは何かというと、オンライン学習ではたいてい講義動画を1.5倍~2倍速で聞くことができるという点。

特に時間のない社会人の方には絶対に外せないポイントです。

MEMO

実際やってみるとわかりますが、1.5倍くらいなら全然違和感なく講義を聞けますし、それで理解度が落ちることなんてまったくありません。

まさか通学して先生に「今の倍速でしゃべってください」とは言えませんから、このメリットは絶対に享受すべきです

おススメのスクール

どこか英検2級の勉強に向いているオンラインスクール(というか教材ですが)を挙げろと言われたら、私はスタディサプリを選びます。

先ほど上で挙げた利点がすべて享受できるからというのがその理由。

独学のところで挙げた「英検ネットドリル」同様、Web上でいつでもどこでも学習が可能。

スタディサプリの場合は月額会費制(月2,178円・税込)のため、入会している間は制限なく勉強することができます。

英検は今のところ2級・準2級・3級に対応。

2級の講座数は7講座とコンパクトですが、その他に受講可能な講義は高校レベルの英語だけで約500あります。

講義動画の速度調整も細かくて、PCなら1倍、1.4倍、2倍の3段階。

スマホやタブレットは0.8倍、1倍、1.25倍、1.5倍、2倍の5段階が選べるので、忙しい人にはありがたいサービスです。

テキストはネット上からダウンロード可能なのですが、これは永久保存可能。しかも無料。

ホントにもらっちゃっていいの?というくらいよくまとまっている教材なので、のちの勉強のためにも必ずダウンロードしておきましょう。

英検対策以外にも、中学生~大学受験までのコンテンツが充実しており、日々の英語学習にも活躍してくれること間違いなし。

基礎力に不安のある人は理解できるレベルまでさかのぼって復習することができるので、ムリなくレベルアップすることができます。

最初の2週間無料体験キャンペーンを行っていますので、まずはちょっと覗いてみてくださいね。

スタディサプリで英検対策!

注意!

英検対策講座はスタディサプリの高校講座→資格試験対策講座というカテゴリーに入っています。

まとめ

英語の勉強を続けるうえで、資格取得はモチベーション維持の有効な手段です。

また、学生には受験での優遇措置という具体的なメリットもあるので、英検は可能な限りもっておいて損はありません。

ぜひ英検をペースメーカーに英語力の底上げをしてみてください!

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