嫉妬(しっと)という言葉を英語でうまく表現できるでしょうか?
実は、英語にはこの「嫉妬」を表す基本英単語は2つあります。
まずはそれをマスターすればOK。
また、英語には嫉妬に関することわざや慣用句が豊富です。
今回はそうした「嫉妬」にまつわる英語表現を集めてみました。
嫉妬の基本英単語、jealousyとenvy。その違いは?
英語で「嫉妬」というのは“jealousy”と“envy”という2つの単語があります。
jealousyは日本語でも「ジェラシー」と言いますよね。
jealousyは形容詞になるとjealous, envyはenviousという形になります。
どちらも、“be jealous (envious) of~”という形で、「~に嫉妬している、~がうらやましい」という意味の熟語になります。
▶ We are jealous of his mathematical genius.
(私たちは、彼の数学の才能に嫉妬している)
▶ Adam was envious of his brother’s good looks.
(アダムは弟のいい外見がうらやましかった)
では、この2つの英単語の違いは何なのかというと、まず意味にちょっとした違いがあります。
結論から言うと、jealousyのほうが少し守備範囲が広いのです。
Jealousyには、
① 相手が自分の持ってないもの(お金や能力など)を持っていることに対する「嫉妬」
② 自分の好きな人が他の誰かに奪われるかも、と思う「嫉妬」
という2つの意味があります。
これに対して、envyのほうは基本的に①の意味だけで使われます。
もうひとつの違いは、envyは動詞として「~をねたむ、~をうらやむ」という風に使えるのですが、jealousyには動詞がないことです。
jealousyを動詞と組み合わせるのであれば、 “feel jealousy”(嫉妬を覚える)とか、“exhibit jealousy”(嫉妬を表に出す、焼きもちを焼く)というのが一般的です。
▶ Many people envy Japan for its safety and cleanliness.
(多くの人が、日本の安全さや清潔さをうらやんでいる。)
▶ I could not help feeling jealousy when I heard that he got into Tokyo university.
(彼が東大に受かったと聞いて、嫉妬を覚えずにはいられなかった。)
▶ She tried her best not to exhibit jealousy, but everyone around her could feel it.
(彼女は嫉妬を表に出さないよう最大限努力したが、まわりは皆それを感じることができた。)
「嫉妬」の英語、関連表現は?
英語には他にも「嫉妬」に関する表現があります。
特にことわざや慣用句になっているものが多いですね。
英語のことわざは”envy”を使ったものが多い
英語のことわざには、なぜかjealousyよりもenvyが活躍します。
たとえば、先ほど出てきたenvyを使った表現で “green with envy”という熟語があります。
直訳すると、「嫉妬で緑色になっている」という意味です。なんだか不思議ですね。
これは「ものすごくうらやましい、ひどく妬ましい」という意味です。
シェークスピアの「オセロ」という劇のせりふで、嫉妬のことを”green-eyed monster”(緑色の目をした怪物)と呼ぶ一節があります。
そこから転じて、嫉妬には緑という色がついたというわけです。
ほかにも、こんなに「嫉妬」に関することわざがあります。
▶ Envy eats nothing but its own heart.
(嫉妬は自分の心を食べる=嫉妬は自分をむしばむ。)
▶ Envy is the mother of gossip/murder/hatred.
(嫉妬はゴシップ/殺人/憎しみを生み出す。)
▶ Envy shoots at others, and wounds herself.
(嫉妬は他人を攻撃し、自分自身を傷つける。)
▶ Envy never enriched any man.
(嫉妬で豊かになった人はだれもいない。)
jealousyを使った英語表現
jealousyを使った表現も少し補足しておきましょう。
こちらはことわざではないですが、普通に会話などで使える表現です。
- 【jealousyを使った表現】
- from (out of) jealousy: 嫉妬から
- a demon of jealousy: 嫉妬の鬼
- overcome one’s jealousy: 嫉妬を克服する
- stir up jealousy: 嫉妬をあおる
では、これらを使った例文も一緒に見ておきましょう。こんな感じです。
▶ People tend to do stupid things from jealousy.
(嫉妬から、人は愚かなことをするものだ。)
▶ When Laura came to know that his husband was cheating on her, she became a demon of jealousy.
(ローラは夫が浮気をしていることを知り、嫉妬の鬼と化した。)
▶ The only way to overcome my jealousy is to become richer than he.
(私の嫉妬を克服する唯一の方法は、彼よりも金持ちになることだけだ。)
▶ Don’t say things that may stir up jealousy.
(嫉妬をあおるようなことを言わないの。)
まとめ
嫉妬に関する基本的な英単語、jealousyとenvyについて、使い方やニュアンスの違いも含めて学習しました。
また、嫉妬についての主なことわざや慣用句もまとめてみましたが、意外とたくさんありますよね。
ぜひここで学んだことをうまく使って、まわりの人から嫉妬されるくらいの英語を話してみてくださいね!
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